間質性肺炎とは!?原因&予防法。

健康
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間質性肺炎と言えば、2016年5月に韓国であった加湿器の消毒剤が原因で100人以上の死者が出たニュースが記憶に新しいかもしれません。これはPHMGという化学薬品が原因でしたが、間質性肺炎ってなんでなるの?という方に間質性肺炎がどういう病気か、また、その予防法をご紹介します。

間質性肺炎ってどんな病気?


間質性肺炎とは、肺の中にある酸素と二酸化炭素を交換する肺胞と呼ばれる部分を除いた、主に肺を支える役割を担っている部分(間質)を中心に炎症を起こし、硬くなってしまう病気の総称です。

一般的に肺炎と呼ばれるのは、細菌やウイルスの感染によって起こる感染性の肺炎のことです。空気と一緒に取り込まれた細菌やウイルスが肺胞で増え、これと闘うために出てきた細胞や、細胞と一緒に出てくる浸出物で肺胞が覆われ、酸素が取り込めなくなります。

つまり、間質性肺炎と一般的な肺炎の違いは、炎症が起こる部分が違うということです。

間質性肺炎の症状とは?

間質が炎症を起こし硬くなってしまうと、酸素と二酸化炭素の交換ができなくなっていきます。それに伴う症状をご紹介していきます。

痰を伴わない空咳

間質性肺炎が進行するにつれ、乾性咳嗽(痰を伴わない渇いた咳)が出るようになります。乾性咳嗽は初期の段階から出始める症状のひとつです。肺に関する症状以外は出ない場合が多いですが、体重減少、倦怠感・疲労感がでることもあります。

また、発熱はない場合が多いですが、発熱している場合には感染症の併発、特発性肺線維症の急性増悪やそれ以外の間質性肺炎が疑われます。

特発性肺線維症については、「間質性肺炎の原因」で詳しく説明しますね。

息切れ・呼吸困難

乾性咳嗽とともに初期に出やすいのが息切れです。初めは階段や坂道で息切れがする程度ですが、進行すると慢性的な酸素不足の状態になり、着替えや入浴などの日常生活に支障が出るほどの呼吸困難症状を呈します(労作時呼吸困難)。

病状が進行するとチアノーゼ(唇や手足などの末端が紫になる)、肺高血圧・肺性心、末梢性浮腫(むくみ)などが見られるようになります。

間質性肺炎の原因

日常生活で間質性肺炎の原因となり得るものは何か…「アスベスト」などは聞いたことがあるんじゃないでしょうか?これも原因の1つです。知っていて損はないと思いますので、いくつか列挙していきたいと思います。もし、心当たりがあれば改善する方向で検討してくださいね。

ほこりやカビなどの異物

職業上や生活上での粉塵(ほこり)やカビ・ペットの毛・羽毛などの慢性的な吸入によって引き起こされるものがあります。

無機物質の吸入が原因になるもの(じん肺)

・珪肺(けいはい):珪酸化合物の吸入によるもの。金属鉱山・陶磁器製造業・ガラス工場などに見られる。
・石綿肺
・アルミニウム肺

こちらは、2016年現在も訴訟が続いているアスベスト訴訟が一番身近なものかもしれません。じん肺は、初期には自覚症状はありませんが、次第に咳・痰、息切れなどが現れます。さらに進行すると、肺の障害は回復しなくなり、悪化する一方になります。

有機物質の吸入が原因になるもの(過敏性肺炎)

・夏型過敏性肺炎:古い木造建築についたカビによるもの。
・加湿器肺、空調機肺:付着していたカビによるもの
・農夫肺:飼料に付着していたカビによるもの
・鳥飼病:鳥由来の粉塵(羽毛等)によるもの
・きのこ栽培者肺:胞子の吸入によるもの

過敏性肺炎は、花粉症と同じような原理で起こります。それ自体は本来病原性や毒性を持たない、上記のような有機物を繰り返し吸い込んでいるうちに肺が過剰反応を示すようになります。その後に同じように吸入すると肺胞にアレルギー性の炎症が生じます。

薬剤に対する反応

病院で処方される薬剤・漢方薬・サプリメントなどの健康食品によって引き起こされるものを薬剤性肺炎と呼んでいます。実は、間質性肺炎は、ほとんどの薬剤によって起こり得ると言われており、日本の医薬品の中で、薬剤性肺炎を副作用として記載しているものは1200品目以上にものぼると言われています。

よく知られているのは、リウマチの薬(メトトレキサートなど)や不整脈の薬(アミオダロンなど)、漢方薬(小柴胡湯など)や風邪薬(アスピリンなど)。強い抗がん剤では、すべての薬で薬剤性肺炎が起こり得ると考えた方が良いと言えます。

感染によるもの

細菌等の感染が原因の場合、インフルエンザウイルスやサイトメガロウイルスなどによるウイルス性肺炎などが挙げられます。細菌等の感染が原因の肺炎になりますので、急性の経過を辿ります。

放射線によるもの

放射線療法など強い放射線に暴露されることが原因で起こります。これは、X線などの画像診断程度の線量で発生することはまずないと考えて大丈夫です。

膠原病に伴うもの

関節リウマチ・強皮症・多発性皮膚筋炎・シェーグレン症候群などの膠原病(自己免疫疾患)によっても起こり得ます。この場合、別々の病気としてではなく、膠原病に伴って発症することが多く、また、皮膚筋炎に合併して発症する間質性肺炎は予後がよくないものが多いです。

特に原因がないもの

原因が特定できない間質性肺炎を「特発性間質性肺炎」といいます。特発性間質性肺炎の中でも発症が多いのは特発性肺線維症、特発性器質化肺炎、特発性非特異性間質性肺炎の3つです。

特発性肺線維症(IPF)

肺胞に傷ができて、その修復のために細胞壁(間質)が分厚くなってしまい、肺が膨らみにくくなってしまうもののことです。一般的には喫煙が発症に関与している可能性が指摘されています。

特発性器質化肺炎(COP)

肺胞と細気管支の中に炎症でできた器化物質と言われるものが充満し、肺胞に炎症を伴う変化がおこるもののことです。数日~数週間で、咳や息切れ、発熱や倦怠感などインフルエンザに似た症状が出てきます。無症状であることもあるので健康診断などで見つかることもあります。

特発性非特異性間質性肺炎(INSIP)

既存の間質性肺炎には分類しきれない間質性肺炎で、肺胞の壁に炎症と繊維化が見られるもの。

特発性間質性肺炎の原因はわかっていませんが、複数の原因遺伝子群と環境因子が影響している可能性が考えられています。実際に原因候補遺伝子はいくつか報告されておりますが、かならずしもそれらで全て間質性肺炎の原因を説明しきれないことも知られています。

間質性肺炎の治療方法

間質性肺炎の治療は主に投薬です。進行度合いが緩やかな場合は、投薬ではなく経過観察の場合もあります。ここでは、間質性肺炎の治療法について紹介していきます。

薬剤による治療

基本的に間質性肺炎は投薬治療を行います。現在、効果が認められている薬剤は、副腎皮質ステロイド剤と免疫抑制剤、特発性肺線維症では抗繊維化剤(ピルフェニドン)です。間質性肺炎にはこの薬が効きやすいものとそうでないものがあるので、間質性肺炎に必ずこの薬が有効であるわけではありません。

こういった薬は副作用も多いため、進行が緩やかである場合は経過観察になることもあります。間質性肺炎が進行していない場合には経過観察になりますが、咳や痰が多い場合には鎮咳剤や去痰剤を使うなど対症療法がとられます。

酸素療法

日常生活に支障が出る場合に行われます。自宅に酸素濃縮器か液体酸素のタンクを設置して、常時鼻から吸入できるようにします。外出時には小型の酸素ボンベを携行することになります。

自宅で酸素の吸入をするにはかなり長いチューブを常につけておくことになりますので、日常生活での制限はかなり大きくなると思います。常に血中酸素濃度が低い状態が続きますので、急に動いたり激しい運動はできなくなると考えていいでしょう。

間質性肺炎を予防する3つの方法

病気にはお世話になりたくないものですね。なので日常生活で気を付けることで少しでも罹患の可能性を少なくしていきましょう。ここでは日常的にできる予防法をご紹介します。

禁煙

間質性肺炎の原因の一つとして喫煙があります。禁煙は大きな予防策の1つです。喫煙は肺にとって大きな負担になりますからね。

ちなみに、タバコが主な原因でなる肺疾患に肺気腫がありますが、こちらも酸素の交換がうまくできなくなるという点では同じです。よくタバコの広告でCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の危険性を訴えているものがあると思いますが、これもそうですね。

喫煙は肺疾患の大きな要因になり得ますので、これを機に禁煙を考えてもいいんじゃないでしょうか?間質性肺炎も肺気腫も予防できて一石二鳥ですよ!

免疫力を高める

間質性肺炎は、風邪などの感染所をきっかけに急激に進行・悪化することがあります。その為、風邪を引かないように帰宅後の手洗いとうがいを徹底するなど、一般的な風邪予防対策が効果的です。

また、過度なストレスは免疫力を低下させます。人間はストレスを感じるとコルチゾールと言うホルモンが分泌されます。これが免疫力を低下させるんです。なので、ストレスをうまく解消することも免疫力を低下させない大切な要因になります。

間質性肺炎のみならず、健康な日々を送るためには適度な筋力を維持することも大切です。過度な肥満は肺の広がりを抑制しますし、痩せすぎは呼吸に使う筋肉の低下を招きますので、適度な運動で適切な体重・筋量を維持しましょう。

こまめに部屋を掃除する

毎日の仕事が忙しくて帰宅は深夜、朝も早くて休日はもう疲れ切っているから寝ていたい…なんていう方も多いかもしれませんね。しかし、たまにはお部屋の掃除もしなければなりません。

上記で書いたように、ダニやほこり、ペットの毛などをずっと吸い続ける事でも間質性肺炎になることはあります。そういった吸入は掃除することで防げますので、日ごろから部屋の掃除を心がけましょう。

布団はダニの温床になりますので、週末には布団を干したり、布団用クリーナー等でこまめに掃除するのがいいでしょう。

毎日おいしい空気を吸っていくために

間質性肺炎。怖い病気ですね。酸素吸入している患者さんは血中酸素濃度がとても低いです。普通の人ならそれこそ呼吸が苦しくてぜーぜーいってるぐらいです。そんな方を見ると、やっぱり健康が一番尊いものだなぁ…なんて考えてしまいます。

日々の暮らしの中で「これはやばいかな?」と感じる項目があればすぐ改善しましょう!それがあなたの健康な未来につながるかもしれません!

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